右へ左へと揺れながら成長していくんです
青年期の10数年をかけて、子どもたちは自我を形成し、自立・・・ 大人になります。
青年期の入り口が、思春期。
自我の芽生えです。
自分というものがむくむくと顔をもたげてくるものですから、主張したくてなりません。拒否したくてなりません。
この時期を反抗期といいます。
大人や社会に対する反抗は、やがて、自分の内面に向くようになります。
良かれと思ってしたことが、或いは、自分なりに頑張ったことが上手くいかない・・・ その度に、「こんな自分でいいのか」と自己嫌悪に陥ったりします。
そして、やけになり、羽目を外してしまうこともあります。
そんな自分が、またまた嫌になる。
思い悩み、苦しみながら、右に揺れ、左に揺れ・・・ するのが、青年期。
でも、それでいい。
右に揺れ、左に揺れながら成長するのがいい。
一枚の紙を用意して下さい。
そして、ペンを持って下さい。
その紙の下から上に向けて、右へ左へとグニャグニャさせながら線を引いてみて下さい。
そういう成長って、バネのようなものになるのだということが分かるはずです。
世の中に出て、何かしらの大きな問題がのしかかってきても、弾き返せる弾力が備わるのです。
だから、思い悩み、苦しみ、荒れる子どもたちを見て、周りの大人たちが慌てふためいてはいけません。
あきらめては、いけません。
腫れ物に触るようなことをしてもいけません。
大人はおとなで、「アカンもんはアカン!」と、毅然とした態度で接してやるのが、いいのです。
子どもたちが、ある意味、安心して揺れることが出来るのは、安定した土台があるからなんです。
その土台が身近な大人・・・ 親ですね。
土台がグラグラしていると、揺れながら成長するどころか、揺れまくって、どこか遠いところまで飛んで行ってしまいます。
土台としての心掛けは、子どもたちの苦しさを理解しつつも、「シンクロ(同調)」しないことです。